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Life is an interesting journey 人生は面白い旅です

わたしが大人になるまでに。

 
 
わたしが大人になるまでに。
 
 
わたしが大人になるまでに
大好きな音楽とたくさん触れてきた
物心ついたときには和太鼓と篠笛が手放せなかった
音が身体に響いてくる感覚が好きだった
私は小さい頃からこれがわたしのシゴトだと思ってた
 
わたしが大人になるまでに
13歳の頃、初めて海外に行った
和太鼓の海外公演でベトナムに行った
何よりも印象的だったのは
ベトナム戦争の爪痕を残された子供たちとの交流だった
ただただ、そこに世界があることを見せつけられた
その時だけが戦争じゃないとまなんだ
 
わたしが大人になるまでに
東日本大震災が起こった。
自分が生まれ育ったまちが大きく揺れた
いろんな事ができなくなった
生きることに必死になっていた
何もかもがあっという間過ぎて
何故か涙は一滴も流れなかった
怖かったり悔しかったり
いろんなことを諦めかけたりもした
 
わたしが大人になるまでに
生き甲斐だった和太鼓ができなくなった
苦しすぎて苦しすぎて10キロ先の道場まで
瓦礫の中を交わしながら歩いていったこともあった
 
わたしが大人になるまでに
和太鼓で国際協力するんだという
自分の夢が揺らぎ始めた
自分は町にさえ何もできずに、
世界の子供たちと夢を叶えられるのか?と
ふと疑問に思った
そこからわたしはまちのために何かしようと決めたんだ
 
わたしが大人になるまでに
最高の大人に出会った
最高の仲間に出会った
命の恩人だと勝手に思ってるその人たちがいなかったら
わたしは自分自身の大きすぎる何かに溺れていたと思う
わたしを生かしてくれてありがとう
 
わたしが大人になるまでに
父が亡くなった
なんだかんだでやっぱり悲しかった
「わたしにはたくさんのチャンスをください
それだけで良いです。」とだけ言った
そこからわたしはもう一度自分の今後の生き方を見直し始めた
この時和太鼓をやるか、大学に行くかで迷っていた
 
わたしが大人になるまでに
わたしは大学に行くことを決めた
お金もないし、頭も悪いけど
大学に行ってやろうと決めた
 
わたしが大人になるまでに
わたしの生き方が多くの人に何かを与えていた
応援してくれる人や大事な仲間が沢山できた
 
わたしが大人になるまでに
わたしは好きな場所で
好きな人と、好きなことをしている
ステキな大人と出会った。
楽しい仕事をして、
毎日を楽しく働いている人達に
わたしはとてつもなく大きな憧れを抱いた。
 
わたしが大人になるまでに
私は働いて稼いだお金の大半を旅のためにつかった
色んなところへ行った。
そこでまた色んな事を学んで、
その土地の最高にかっこいい大人や
大きな可能性をもった高校生達と出会った。
 
 
わたしが大人になるまでに
 
 
わたしが大人になるまでに
そういえば、赤ちゃんとずっと一緒にいた。
いとこやシェアハウスの赤ちゃんをずっと子守りしていた
希望と脂肪の塊のようなぷくぷくした人間を
こよなく愛していた
 
わたしが大人になるまでに
私は色んな人に迷惑をかけながら
絶対に行けっこないと言われ続けた大学に合格し
気付いた頃には入学していた。
それはそれは幸せなことだ。
 
わたしが大人になるまでに
色んな出会いが私を生かしてくれている
好きになって、好かれて、愛して、愛される
そんなことを毎日繰り返している。
 
わたしが大人になるまでに
わたしは10代の遺言を残した
大好きな人達へ、大人になりますと言い残した
魔法はとけて、これからひたすらに死へ向かう
一步一步死へ向かう
怖いか、と問い
怖い。と答える。
だが、まだ怖いだけだ。
いつか何にも怖くなくなる日がくる
それまで私は全力で生き続ける
叶えたい夢がまだまだある
それを確実に叶える
「好きな人と、好きな場所で、好きなことをする」を実現する。